第2編 柏の歴史

 

 

伝手賀村布瀬 でんてがむらふぜ 出土の 馬型埴輪 うまがたはにわ 』(現柏市・布瀬出土)

写真の埴輪は,文京区本鄉にある東京大学総合研究博物館所蔵の伝手賀村 字布瀬 あざふぜ (現柏市布瀬)出土とされる「 はだか 馬の馬型埴輪」です。同博物館には,この他にも手賀沼周辺から出土した考古学資料が保管されています。

この馬型埴輪は,明治時代,柏市 鷲野谷 わしのや 染谷大太郎 そめやだいたろう 氏が,日本の人類学•考古学の先駆者の1人である東京帝国大学の 坪井正五郎 つぼいしょうごろう 氏と親交が厚かったことから大学へ寄贈されたものと思われます。

埴輪は,古墳の発生とともに誕生し,墳丘などに立て並べられました。5世紀後半になると人物埴輪や馬などの動物埴輪が登場しました。

この馬型埴輪は高さ80cm,長さ70cmで,脚2本と耳及び顔の一部を欠損し修復されていますが,それ以外は完全な形に近い状況で復元されています。 くつわ (馬のロに 手綱 たづな をつける金具)のほかに背中からお尻にかけてベルトのようなものを たすき がけにかけている以外,ほとんど装飾がありません。このことから,荷物などを運ぶいわゆる 駄馬 だば を表現したのではないかと報告されています。残念ながら発見された正確な場所や状況は不明です。

馬型埴輪は,死者の再生を願い死者の霊を運ぶ乗り物とされ,馬具で飾ったものが多く,このような「裸馬の馬型埴輪」の発見例は極めて少ないです。